<66カ国目;イラン>宿の親父が私が医者だと言い触らしまくった結果
- 2017/06/05
- 15:33
こんにちは。
イランも、早くも終盤に差し掛かって来ました。
トルコ・カッパドキアを一緒に旅したイラン人旅人に連絡を取りお泊まりさせてもらうことに。
そしてなんと、カスピ海沿岸の街まで一緒にプチ旅行することになりました!!
楽しみ楽しみー!!

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イラン初っ端の街、マシュハドで出会った、強烈キャラの安宿オーナー。
何につけても、"フリー"と、"グッドレビュー"って言葉をつけて来るから私ももう疲れちゃった。
正直苦手なタイプだ。
でもおじさんの方は、私を気に入ったようだ。
私が日本人であること。そして英語が話せること。
だけど、彼が気に入ったのはそこじゃない。
私が医者であること。この一点に限る。
私の方の心はとうにシャッターが降りているのに親父は色々と話して来る。
”この仕事をしていて、たくさんの人に出会えるのが何より幸せ。
特に仲良くなった人にはフリーでガイドをしてあげるんだ。
そして、妻には内緒だけどね、時々ベッドまで持ち込むんだ。(ドヤ顔)
オーストラリア人、フランス人、スペイン人、ニュージーランド人、、、でも日本人だけはまだベッドインできてないんだ。”
私が一番嫌いなタイプの男ですね。
そして、私、イエスって言った覚えがどこにもないんだけどね、携帯のSIMカードを買いに行ったあと、
親父のフリーツアーが始まった。
彼の本職はカーペット職人のようで、彼のアトリエが入ったビルへと連れて行ってもらった。
ここには、たくさんのカーペット職人さんのアトリエが入っている。


こちらは例の親父ではありません。

その一つ一つに私を連れて行き、ペルシャ語で私のことを紹介している。
何言ってるかわからないけど、”ドクトル”って単語だけはわかる。
日本から来た医者ってことをひとつひとつの店に行って回る。
”気に入ったのがあったら行ってね、ディスカウント交渉してあげる。
荷物になるから持っていけない?それならキロ当たり20ドルで送ってあげるから大丈夫。
現金がない?ペイパルでも払えるよ?4パーセント上乗せだけど。アカウント持ってないの?大丈夫すぐ作れるから。”
っていうのをすべての店で言われる。
彼がなぜ私を気に入って、私にだけフリーのカーペットツアーをしてくれたのか、、、
答えは、私が医者だからですね。
学生の香港人、トレーシーとパトリックにはフリーツアーの話なんで一切なかったらしい。
私が、買うとでも思ったんですかね??
研修医上がりでしかも2年も旅してて、カーペットなんで買うお金あるわけないじゃんね。
私お金ないよっていうと。
写メを撮って親に送れという。いや、うちの親もカーペットとかマジで興味ないわ。
”医者や学者などの知識人は最終的にカーペットコレクションという趣味に行き着くんだ。”
本当かよ。
それぞれのカーペットの模様には意味があることや、部族によって降り方や色彩に特徴があること。
そしてなんと、ビックリなのは、高級なお高いカーペットってすべて中古なんですって。
それをおじさんたちのような職人がきれいに洗い、リペアしたものが流通する。
30年から100年近く前のものまで、アンティークのように古ければ古いほど価値があるらしい。
こういったレクチャーは興味深かったけど、、、人が使ってたカーペットに大金払うなんて、、、
さらにカーペットがわからない。
なんなら、あの独特の油臭さと、虫が湧きそうなところとか、嫌いですから。

そんなおじさんの宿のドミトリーはカーペットまみれ。
そしておいらはダニに食われた。
フリーツアーのお礼に私もお買い物にお伴したりしたわけですよ。そこでも私のことを”ドクトル”だと紹介しまくる。
暑い中かなりの量のジャガイモを担いだ。
カザフスタンでスマホをなくし、SIMフリーのスマホに買い替えたため私は現地の携帯番号を持つことができるようになった。
イランではカウチサーファーをしてみようと思っていた。
そのためのやり取りをするのに電話があったほうが便利だと思い携帯番号を買うことにした。
しかし、お金を払ってSIMカードを買ったのだが、なかなかアクティベートされて使えるようにならない。
おじさんが携帯ショップに連れて行ってくれて面倒見てくれたんだけど、
”この店は初めて使ったんだ。いつもの店ではこんなことにはならない。もうこの店は2度と使わん。”
、、、なんでいつもの店に連れて行ってくれなかったんだ、、、。
普段は1時間で使えるようになるというものが丸1日経っても使えない。
翌日の朝11:15分に私はバス停に向かわなければならない。
”それまでには使えるようになる。” みんな口を揃えてそういう。
翌日の10時にまた店に来るように言われた。
翌日10時に行ってみると、、、、まだ使えるようになっていない。
でもパソコン上ではレジストレーションされているから、あと10分待って、あと10分待って、が何度も繰り返され、
時間はなんと11時。
11;15に宿にタクシーが迎えに来る。そのタクシーでバスターミナルに向かい、私は次の街バンデラ・アッバースに行くことになっている。
バスに乗る前に、シャワー浴びて行きたかったし、まだパッキングすらしていない。
マジで時間がない。
もう待てない!!
使えない携帯にお金なんか払えない、金返せと抗議する。
でも、レジストレーションされちゃってる時点でお金を返せっていうのはなかなか難しいってのはなんとなく私もわかってる。
お金を返したくない(返せない)店。わかっていながら使えない携帯にはびた一文払いたくない私。
周りにうじゃうじゃ人がいる。こいつらなんだ??別に携帯買いに来てる雰囲気じゃない。
クーラーに当たりに来てるのかな??
うんとー、なんで手にレントゲン持ってるのかな?
もう1人は足に包帯ぐるぐる巻いてるよ。
見て見ぬ振り、見て見ぬ振り。。。
カウンター乗り越えて金返せと抗議する私、必死でパソコンと向きあって何かをチェックしてる店員。
11:20分、携帯が通じたー!!!
さて、急いて帰ろうと思ったらね、、、”you have patients!!"とか行って来る店員。
いつからここはクリニックになったんだ???
いやいやいやいや、、、
そいや、おじさんと一緒に前日ここに来た時、ここでも”ドクトル”って言ってたな。。。
本当に勘弁してもらえますかね。もう時間ないんですよ。ほんとに泣きそう。
なんで時間ないのに待てとか、患者を見ろとか、そちらの主張ばかり通して来るんですかね?
バスに乗り遅れそう。。。でも、患者さんに何もしないで出て行くことができない。
包帯のおじさんは多分皮膚潰瘍の瘢痕が疼くってことだと思う。質問が通じない。
"when?" "pain?"が通じない。カルテ見せてくれるけど、ファルシー(ペルシャ文字) は私にはミミズにしか見えない。
レントゲン持ってる子も足がちょっと内反してるけど、これだって私がここで何かできるわけじゃない。
”病院行ってください。”本当に申し訳ないけどそれしか言えません。
すごい申し訳ないけど、もう無理。この時点で11:30。
暑い中マント着て猛ダッシュで走って宿に帰ってパッキング。
汗でべちょべちょ、、、このままバスで20時間か、、、。なんでこんなことになったんだ。
バス停に向かう。なんとか間に合った。
何にもできなかったことや、わざわざ私の居場所を突き止めてやって着たのに無下にあしらってしまったことに対して自己嫌悪。
だから、医者って言うの嫌なんだよな。。。
自分がまだまだ実力不足って言われたらそれまでだけど。
同時におじさんにも腹が立っている。
私が医者だと言ったのは、宿泊するときにリストに必要だと言われたから。しかも娘さんに。
それがプライバシーだだ流れ。
ここまでじゃないけど、こういう展開初めてじゃない。
”この子、医者だよ” そう紹介されることが時々辛い。
それを旅友に相談したら、正直に答える必要ないじゃんって言われた。
でもどうして私は嘘をつかなければいけないのだろう、、、。
バスの中で悶々とした気持ちに苛まれる。
私、この国好きになれるかな、、、。

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トルコ・カッパドキアを一緒に旅したイラン人旅人に連絡を取りお泊まりさせてもらうことに。
そしてなんと、カスピ海沿岸の街まで一緒にプチ旅行することになりました!!
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イラン初っ端の街、マシュハドで出会った、強烈キャラの安宿オーナー。
何につけても、"フリー"と、"グッドレビュー"って言葉をつけて来るから私ももう疲れちゃった。
正直苦手なタイプだ。
でもおじさんの方は、私を気に入ったようだ。
私が日本人であること。そして英語が話せること。
だけど、彼が気に入ったのはそこじゃない。
私が医者であること。この一点に限る。
私の方の心はとうにシャッターが降りているのに親父は色々と話して来る。
”この仕事をしていて、たくさんの人に出会えるのが何より幸せ。
特に仲良くなった人にはフリーでガイドをしてあげるんだ。
そして、妻には内緒だけどね、時々ベッドまで持ち込むんだ。(ドヤ顔)
オーストラリア人、フランス人、スペイン人、ニュージーランド人、、、でも日本人だけはまだベッドインできてないんだ。”
私が一番嫌いなタイプの男ですね。
そして、私、イエスって言った覚えがどこにもないんだけどね、携帯のSIMカードを買いに行ったあと、
親父のフリーツアーが始まった。
彼の本職はカーペット職人のようで、彼のアトリエが入ったビルへと連れて行ってもらった。
ここには、たくさんのカーペット職人さんのアトリエが入っている。


こちらは例の親父ではありません。

その一つ一つに私を連れて行き、ペルシャ語で私のことを紹介している。
何言ってるかわからないけど、”ドクトル”って単語だけはわかる。
日本から来た医者ってことをひとつひとつの店に行って回る。
”気に入ったのがあったら行ってね、ディスカウント交渉してあげる。
荷物になるから持っていけない?それならキロ当たり20ドルで送ってあげるから大丈夫。
現金がない?ペイパルでも払えるよ?4パーセント上乗せだけど。アカウント持ってないの?大丈夫すぐ作れるから。”
っていうのをすべての店で言われる。
彼がなぜ私を気に入って、私にだけフリーのカーペットツアーをしてくれたのか、、、
答えは、私が医者だからですね。
学生の香港人、トレーシーとパトリックにはフリーツアーの話なんで一切なかったらしい。
私が、買うとでも思ったんですかね??
研修医上がりでしかも2年も旅してて、カーペットなんで買うお金あるわけないじゃんね。
私お金ないよっていうと。
写メを撮って親に送れという。いや、うちの親もカーペットとかマジで興味ないわ。
”医者や学者などの知識人は最終的にカーペットコレクションという趣味に行き着くんだ。”
本当かよ。
それぞれのカーペットの模様には意味があることや、部族によって降り方や色彩に特徴があること。
そしてなんと、ビックリなのは、高級なお高いカーペットってすべて中古なんですって。
それをおじさんたちのような職人がきれいに洗い、リペアしたものが流通する。
30年から100年近く前のものまで、アンティークのように古ければ古いほど価値があるらしい。
こういったレクチャーは興味深かったけど、、、人が使ってたカーペットに大金払うなんて、、、
さらにカーペットがわからない。
なんなら、あの独特の油臭さと、虫が湧きそうなところとか、嫌いですから。

そんなおじさんの宿のドミトリーはカーペットまみれ。
そしておいらはダニに食われた。
フリーツアーのお礼に私もお買い物にお伴したりしたわけですよ。そこでも私のことを”ドクトル”だと紹介しまくる。
暑い中かなりの量のジャガイモを担いだ。
カザフスタンでスマホをなくし、SIMフリーのスマホに買い替えたため私は現地の携帯番号を持つことができるようになった。
イランではカウチサーファーをしてみようと思っていた。
そのためのやり取りをするのに電話があったほうが便利だと思い携帯番号を買うことにした。
しかし、お金を払ってSIMカードを買ったのだが、なかなかアクティベートされて使えるようにならない。
おじさんが携帯ショップに連れて行ってくれて面倒見てくれたんだけど、
”この店は初めて使ったんだ。いつもの店ではこんなことにはならない。もうこの店は2度と使わん。”
、、、なんでいつもの店に連れて行ってくれなかったんだ、、、。
普段は1時間で使えるようになるというものが丸1日経っても使えない。
翌日の朝11:15分に私はバス停に向かわなければならない。
”それまでには使えるようになる。” みんな口を揃えてそういう。
翌日の10時にまた店に来るように言われた。
翌日10時に行ってみると、、、、まだ使えるようになっていない。
でもパソコン上ではレジストレーションされているから、あと10分待って、あと10分待って、が何度も繰り返され、
時間はなんと11時。
11;15に宿にタクシーが迎えに来る。そのタクシーでバスターミナルに向かい、私は次の街バンデラ・アッバースに行くことになっている。
バスに乗る前に、シャワー浴びて行きたかったし、まだパッキングすらしていない。
マジで時間がない。
もう待てない!!
使えない携帯にお金なんか払えない、金返せと抗議する。
でも、レジストレーションされちゃってる時点でお金を返せっていうのはなかなか難しいってのはなんとなく私もわかってる。
お金を返したくない(返せない)店。わかっていながら使えない携帯にはびた一文払いたくない私。
周りにうじゃうじゃ人がいる。こいつらなんだ??別に携帯買いに来てる雰囲気じゃない。
クーラーに当たりに来てるのかな??
うんとー、なんで手にレントゲン持ってるのかな?
もう1人は足に包帯ぐるぐる巻いてるよ。
見て見ぬ振り、見て見ぬ振り。。。
カウンター乗り越えて金返せと抗議する私、必死でパソコンと向きあって何かをチェックしてる店員。
11:20分、携帯が通じたー!!!
さて、急いて帰ろうと思ったらね、、、”you have patients!!"とか行って来る店員。
いつからここはクリニックになったんだ???
いやいやいやいや、、、
そいや、おじさんと一緒に前日ここに来た時、ここでも”ドクトル”って言ってたな。。。
本当に勘弁してもらえますかね。もう時間ないんですよ。ほんとに泣きそう。
なんで時間ないのに待てとか、患者を見ろとか、そちらの主張ばかり通して来るんですかね?
バスに乗り遅れそう。。。でも、患者さんに何もしないで出て行くことができない。
包帯のおじさんは多分皮膚潰瘍の瘢痕が疼くってことだと思う。質問が通じない。
"when?" "pain?"が通じない。カルテ見せてくれるけど、ファルシー(ペルシャ文字) は私にはミミズにしか見えない。
レントゲン持ってる子も足がちょっと内反してるけど、これだって私がここで何かできるわけじゃない。
”病院行ってください。”本当に申し訳ないけどそれしか言えません。
すごい申し訳ないけど、もう無理。この時点で11:30。
暑い中マント着て猛ダッシュで走って宿に帰ってパッキング。
汗でべちょべちょ、、、このままバスで20時間か、、、。なんでこんなことになったんだ。
バス停に向かう。なんとか間に合った。
何にもできなかったことや、わざわざ私の居場所を突き止めてやって着たのに無下にあしらってしまったことに対して自己嫌悪。
だから、医者って言うの嫌なんだよな。。。
自分がまだまだ実力不足って言われたらそれまでだけど。
同時におじさんにも腹が立っている。
私が医者だと言ったのは、宿泊するときにリストに必要だと言われたから。しかも娘さんに。
それがプライバシーだだ流れ。
ここまでじゃないけど、こういう展開初めてじゃない。
”この子、医者だよ” そう紹介されることが時々辛い。
それを旅友に相談したら、正直に答える必要ないじゃんって言われた。
でもどうして私は嘘をつかなければいけないのだろう、、、。
バスの中で悶々とした気持ちに苛まれる。
私、この国好きになれるかな、、、。

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